top of page
関西大学 
化学生命工学部​ 化学・物質工学科

極限環境化学研究室

​低温環境や真空環境など、さまざまな極限環境で活躍する材料開発とその実用化研究に取り組んでいます。

iss068e026121_edited.jpg
関西大学初の人工衛星
DENDEN-01
特設サイト

​©JAXA

NEWS

最新情報

2024年9月24日

記事

「関西発超小型衛星2024 徹底解説!」の開催の様子が関西大学公式ウェブサイトで紹介されました

2024年9月6日

講演

山縣准教授が熱・電気エネルギー技術財団2024年度講演会で講演

2024年8月29日

論文

二酸化バナジウム系潜熱蓄熱材とその人工衛星用電源への応用可能性についてまとめた論文がThermal Science and Engineering Progress 誌に掲載されました。

2024年8月24日

報道

DENDEN-01の運用練習の様子など取り組みについて報道されました

極限環境と材料化学

私たちは、"極限環境"という特異なフィールドに焦点を当てています。この言葉が示す通り、我々が興味を持つのは、通常の条件とはかけ離れた環境—極低温、真空、強い放射線の影響下など—での材料の挙動です。地球上には、これらの極端な条件下での動作が求められるシチュエーションが数多く存在します。宇宙空間の探査、深海の資源採取、放射線環境下での安全確保など、その背景には多くの技術的要請や社会的な課題があります。

このような特殊な条件下では、多くの材料が予期しない反応や変質を示すことがあるため、それを予測し、適切に対処する技術が不可欠です。私たちは、これらの現象を深く解析し、材料の極限性能を引き出す方法を探求しています。

 

地球上のあらゆる場所、そして地球を越えた宇宙の未知の環境でも、我々の技術が役立つ日を目指して、一歩一歩研究を進めています。この貴重な学びと発見を、学生や社会全体と共有し、多くの方々に極限環境と材料技術の魅力を知っていただくことを願っています。

Our Research

「化学」の学びを活かし、材料開発から実用化に至るまでの一貫したプロセスを追求しています。我々の研究は単に新しい材料の探求だけでなく、その材料が持つ潜在的な特性や機能を最大限に引き出す手法の開発にも焦点を当てています。多様な知識と技術を組み合わせることで、未来の社会に必要とされる高機能な材料や技術、活用方法を生み出すことを目指しています。

新規潜熱蓄熱材の探索と基礎熱物性評価

水と氷が共存すると0℃(水の相転移温度)を維持することができます。これは氷から水になるときの「潜熱(融解熱)」に由来します。この潜熱をもち、かつ液体が使えない場所でも、温度を保持できる新しい潜熱蓄熱材を探索、それを使った新しい熱制御デバイスを開発しています。

​固-固相転移型潜熱蓄熱材を用いた熱制御ブロック(左)および比較用プラスチックブロック(右)の低温でのサーモグラフィ

熱エネルギー活用手法の検討

潜熱蓄熱材と実際に保温したいモノとをどのように組み合わせればよいか、潜熱蓄熱材の保温効果を最大限に引き出すにはどうすればよいか、を検討しています。

現在は、ケーススタディーとして、極限環境の分野で最も保温が必要とされるバッテリーの熱制御(サーマルマネージメント)にチャレンジしています。

PCM-embedded-cell_1450mAh v14_edited.png

​固-固相転移型潜熱蓄熱材を活用した電池のサーマルマネージメントを実現を目指して、その組み合わせを検討したときのイラスト

実用化に必要な構造設計および評価

材料の化学的な特性や機能を研究するだけなく、実際に製品になるときを想定し、機械的強度や振動耐性などを備えることが重要になり、そのための構造設計や分析も行います。また、実装のためには重量や体積などの制約が存在し、そのための材料設計の検討が必要不可欠です。

BAT_assembly_2S_28mm v13_edited.png

構造設計や評価のためにCADソフトをつかって作図や検証を行います。

超小型衛星の開発と材料機能の極限環境下実証

材料を実際に極限環境に晒し、「リアルなデータ」を得ることで、設計や開発での課題を明確にし、さらに実用的な材料に進化させます。ただ、残念ながら、極限環境を実験室で模擬することはそう簡単ではありません。そこで​当研究室では極限環境のひとつである「宇宙空間」での材料耐性や機能性評価を行うために、独自の人工衛星(言わば宇宙実験室)を開発しています。

batteryassembly_edited.jpg

Staff

准 教 授

山 縣 雅 紀

MASAKI R. YAMAGATA

学位: 慶應義塾大学 博士(工学)

​専門分野: 熱制御材料, 相変化材料, エネルギー化学, 超小型衛星

所属学会: 日本熱物性学会, 日本機械学会, 日本航空宇宙学会, 大学宇宙工学コンソーシアム(UNISEC)

MASAKI.jpg

Our Team.

2024年度研究室メンバー

伊藤 汐里

B4

Shiori Ito

置田 拓幹

B4

Takumi Okita

長野 直人

B4

Naoto Nagano

山村 恵翔

B4

Keito Yamamura

​ご寄付のお願い

私たちの研究は、極限環境下での材料の挙動やその最適化の探求を通して、未来の技術革新を目指しています。特に、人工衛星の開発など材料実用化研究に取り組んでいます。これらの研究活動を継続的に実施するためには、適切な資金調達が欠かせません。寄附金は、研究設備の更新、新しいプロジェクトの立ち上げ、学生の教育支援など、多岐にわたる研究活動の資金源として使用されます。

 

ご寄附いただいた資金は、研究の発展と質の向上、そして次世代の研究者たちの成長をサポートするための貴重な資源となります。ご協力のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

ご支援いただける方は、関西大学募金室サイトをご参照ください。

寄付金の種目: 使途指定による寄付金

使途指定先: 化学生命工学部 山縣雅紀准教授の『関西大学初人工衛星DENDEN-01』に対する研究助成

寄付申し込み先:

564-8680 大阪府吹田市山手町3-3-35

関西大学 研究支援・社会連携グループ

​※寄付申込書をご作成の上、上記住所宛てに送付してください。

※寄付申込書記入例をご参照の上、ご作成願います。

bottom of page